利害関係、水道民営化の推進室に水道会社の職員が。

内閣府の調査室に委託候補企業の職員、驚きの事態

現在国会で審議中の水道法改正案について、水道事業の民営化が国民に多大な負担や害をもたらすことが危惧されており、問題視されている。その上既に衆議院ではわずか8時間の審議で強行採決するなどの国会運営の姿勢に懸念点がある。

そんな中、水道などの公共部門で民営化を推進している内閣府民間資金等活用事業推進室で、水道サービス大手仏ヴェオリア社日本法人から出向した職員が勤務していることが29日分かり、複数のメディアが報じた。今回の改正案には、導入のハードルを下げる制度変更が盛り込まれており、福島氏は「この法案で最も利益を得る可能性がある水メジャーの担当者が内閣府の担当部署にいる。利害関係者がいて公平性がない」として法案からの削除を求めた。

同室は「内閣府はヴェオリア社と利害関係はない。この職員は政策立案に関与しておらず、守秘義務なども守っている」として、問題ないとの立場をとった。しかし問題の本質は、この職員が政策立案者と綿密なやり取りをできる立場にある以上、間接的に利益誘導を働ける点にある。政策立案に直接関与していないことや守秘義務は、この疑惑解決に何ら役割を果たしていないため、今一度審議の見直しが求められる。

水道民営化には民営化による水道料金の高騰化や過剰なコストカットによって汚染された水道水を利用せざるを得ないなど、国民の生活に弊害が生じる可能性がある。また、ヴェオリア社はインディアナポリス市において、水質汚染を招いた前例がある(20年契約を10年で打ち切るためにインディアナポリス市は違約金として約3千万ドルをヴェオリアに支払った)。

既に始まっている、ヴェオリアの水道支配

静岡県の浜松市では2018年の4月にモデルケースとして、運営権を自治会が所持しつつ、運営権を企業に売却するコンセッション方式で、水道民営化が開始した。世界大手の水道会社ヴェオリアが参加する、水メジャーに20年間の契約で二か所の下水処理施設の運営権の譲渡している。

水道料金の値上げやコストカットによる汚水などの問題はないものの、水道法改正案はまだ可決に至っていないため、コンセッション方式を導入しようとする自治体が増えるまでは問題を表面化したくない狙いがあるものと思われる。

海外では再公営化の流れ

日本における水道事業は独立採算であり、使用量に応じて徴収した水道料金により事業は運営されている。だが人口減少によって需要収縮による水道水の消費の著しく減少し、それに伴い水道料金の収益が減少している。

水道事業の民営化は財政赤字を発端として議論が行われたが、税金で運営される公共水道とは違い、民間水道は先述のような問題が起きるため、日本に先駆けて水道民営化を行ったヨーロッパなどでは再公営化が進んでいる。

住民の意見を各自治体に伝えましょう

 水道法改正案が可決された場合、各自治体が水道民営化の導入を拒否するよう働きかけることが重要になる。自治体がコンセッション方式を導入さえしなければ、水道が民営化されることはない。
 2013年に大阪市が水道事業民営化を事業計画書に盛り込んだが、市民の反対運動が始まったことから、すぐに撤回をし、事業計画書から民営化の文字が消えた前例がある。市民が各自治体の動きに注視して、団結し反対の声をあげることは慎重な姿勢を欠いている水道民営化には最も効果があるだろう。
 一方で水道法改正に反対する自治体もある。福井県議会は『水道法改正案に慎重な審議を求める意見書』を、新潟県議会は『水道法改正案に反対する意見書』を提出おり、自民党議員でさえ反対を表明した(新潟県に関しては公明党が意見書に反対をした)。お住いの自治体が水道法改正案をどのように考えているのか、確認してみることを勧める。

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