全社員が”会社に出勤しない”のに、急成長しているGitLab社の成功例を考察

GitLab公式サイトより

風変わりな社風と、創立者が生んだ仕事環境の土壌

今でこそノマドやフリーランスという技術者の働き方が浸透し始めてきたが、アメリカのGitLab Inc.は、役員を含め全社員が在宅勤務という異例の特徴を持つ会社だ。
GitLab社の主力商品となるGitLabはソフトウェア開発環境を支援するサービス。社内のクローズドな環境でソースコードの共有、プロジェクトの管理などが行えるシステムを2011年からクラウドで提供している。

GitLab社Webページ

2018年の時点ではGitLab社は350人もの技術者を抱えていて、それぞれの従業員が住んでいる国は全部で45カ国にもなる。全従業員がビデオ通話やSlackなどのチャットツールを用いて常時リモートでシステムに接続し在宅勤務しているという。
GitLabの最初のバージョンは、ウクライナのディミトリー・ザポロゼツ氏とオランダのシブランディ氏によって2011年に作られたが、多くの開発者によってその後改良されていった。
やがてシブランディ氏と共同でそれぞれの国に住んだまま働き始め、そして2014年に正式な会社としてGitLab Inc.を立ち上げた。創立時の2014年収益16万5000ドル(約1900万円)に対し、2017年の収益はおよそ1050万ドル(約12億円)と3年間
で6000%近い急速な事業拡大を続けている。

ユーザーが企業の統制システムより技術者の「理念」を選んだ事も成長の追い風に2018年6月には世界最大のソフトウェア開発プラットフォームのGitHubがMicrosoft社によって買収された。しかし企業による統制システムを懸念した多くのユーザーがGitLabに鞍替えするという事態が発生し、一気に20万ものコードプロジェクトがプラットフォーム内で増加し受注が急増したのが今回の急成長にも一役買っている。

GitLabでは個々の開発者には無料の限定アクセスを提供し、企業に対してはフルプライズの完全アクセス権を与えることで「GitLabを使えば開発速度が2倍に向上する」とスケールメリットを打ち出している。またチームの効率化にも改善を絞り、彼らの主眼点は「優秀な人材を住む地域や国によって取りこぼさずに済む」というリモート採用の考え方。地域的な拘束を一切作らないため従業員応募数も非常に多く、2018年第2四半期だけで実に1万3000件もの応募実績を作った。上級役員のザポロゼツ氏はとても慎重なタイプで、自身の情報はほとんど明かさず、社内通話もビデオ通話を拒否するほど。この技術者らしい決してオープンとは言えない性格こそが、現在の社風を作っていったといえよう。

「ヒトの心」に事業の焦点を当て続けた結果が、そのまま企業の評価と成長に繋がった共同創業者のシブランディ氏は「GitLabの成長は意図的なものでした」と証言している。今回の成功の要因は商品プログラムとしてのGitlabのサービス力だけを指すものではなく、創業者が従業員とユーザー「それぞれの立場と目線」に寄り添い続けた結果と言えるのではないだろうか。
情報元:https://gigazine.net/news/20181115-gitlab-secret-success-work-remotely/

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