日本政府、国連から「福島への帰還基準を平常の年間1ミリシーベルトにしなさい」と勧告されるも、「職業被ばく基準内だから安全。風評被害だ」と詭弁を展開

国連が日本政府へ福島への帰還基準を平常時の基準に定めるよう勧告

福島の原発事故を巡って国連人権理事会は、放射線量が高い地域への子どもや女性の帰還をやめるよう日本に求める声明を発表しました。

国連人権理事会・トゥンジャク特別報告者は「我々は今後、福島で生まれ育つかもしれない子どもたちの健康について特に心配している」と述べた。
国連人権理事会の特別報告者は25日、福島第一原発の事故の後、日本政府が避難指示の解除要件の一つにしている「年間20ミリシーベルト以下」という被ばく線量については事故の前に安全とされていた「年間1ミリシーベルト以下」にすべきだと述べた。さらに子どもや出産年齢の女性について、年間1ミリシーベルトを超える地域への帰還をやめるよう日本政府に要請。これに対して日本は、「帰還は強制しておらず、放射線量の基準は国際放射線防護委員会の勧告に基づくものだ」と反論。また「不正確な情報に基づいた声明が発表されることで、被災地の風評被害が助長されかねない」として懸念を示しました。

しかし、日本側が論拠としている国際放射線防護委員会は、事故が収束していても高い線量が検出される場合に限って、状況に応じて年間1〜20ミリシーベルトを基準にすべきであると勧告しています。合わせて国際放射線防護委員会は、トゥンジャック特別報告者と同様に平常時の基準は年間1ミリシーベルト以下に定めている。ちなみに年間20ミリシーベルトは「原子力や放射線を取り扱う作業者の最大被ばく限度量」であり、これを超えてはいけないとされている。より正確には5年間で100ミリシーベルトが限度なのだが、1年あたり20ミリシーベルトが限度となる。

トゥンジャク特別報告者は、同じ専門家の勧告で平常時は年間の被ばく量を1ミリシーベルト以下に設定していると指摘し、これを下回らないかぎりリスクがあるとして子どもたちや出産年齢にある女性の帰還は見合わせるべきだと再度改めて主張した。

本当に強制ではないのか?

日本政府側は「帰還は強制ではない」としたが、避難指示解除と同時に支援策と賠償を打ち切っている。国際的にみれば当然これらは間接的に帰還強制につながる施策であると見られかねない。要するに計画避難ではなく平常時としての施策を講じていながら、帰還基準を事故収束直後としているのである。これはあまりにも過ぎた詭弁であり、一般的に放射能への防護手段を持っていない国民の安全を確保しているとは当然言えない状況である。

以上の点から、日本政府側の主張が国際社会に受け入れられるとは考えにくく、日本が国際社会からの孤立をより深めることになる。素直に国連人権理事会の勧告を受け入れ、自体がより深刻化する前に正常な事故収束活動に動くべきだろう。

関連リンク:Netflixのドキュメンタリー番組で描かれた福島の姿について

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